医療費控除、どちらが申告すべき?

自営業の夫と会社員の妻

結論

  1. 所得金額の低い方
  2. 所得金額が双方200万円を超える場合は、e-Taxで電子申告出来る方
  3. とはいえ、所得金額<医療費控除の場合は所得税が多い方

我が家の場合

  1. 今年度は夫妻共に、所得金額>医療費控除

ということで、夫の確定申告で医療費控除を受けることにした。なぜなら、所得金額が200万円未満なので、妻の方で控除申告するよりも多い金額を控除できるから。

さらに医療費明細を作成して電子申告すれば、医療費の領収証提出を省略できるというのもポイントが高い。

ちなみに、国民健康保険料と国民年金の控除を夫の確定申告でしてしまうと、所得金額<控除になってしまったので、こちらは妻の確定申告ですることにした。

この辺りの試算は、会計ソフトfreeeが便利だった。

会計ソフトfreee、この点に注意その1

夫の所得金額が200万未満だったので、医療費控除の足切り分の計算を別途しなければならなかった。

というのも、医療費控除は、所得金額が200万円以上の場合、領収書の合計金額から単純に10万円を引いた金額が医療費控除額になるので暗算が可能だが、200万未満場合は、所得金額の5%を算出して、その金額を領収書の合計金額から差し引かなければならない。

ま、そのうちこれも自動化されるのだろうが、freeeが今回これに対応できていない点に逆に驚いた。

なので、会計ソフトfreeeでの今回の手順は以下の通り。

  1. 確定申告書第二表の(11)「医療費控除」「支払医療費」に領収証の合計金額、「保険金などで補填される金額」それぞれ入力する。
  2. 確定申告書第二表の(12)「社会保険料控除」に「国民健康保険料」と「国民年金」の今年度支払った金額を入力する。
  3. 所得金額の5%を算出し、医療費の合計金額からその金額を差し引く。
  4. 上記3の金額を確定申告書第一表の「所得から差し引かれる金額」「医療費控除(11)」に入力する。
  5. 所得税が0になった場合は、先に入力した「国民健康保険料」を削除する。
  6. それでも所得税が0の場合は、先に入力した「国民年金」を削除する。

会計ソフトfreee、この点に注意その2

会計ソフトfreeeは「自動で確定申告」を売りにしていて「e-Taxにも対応」となっているが、自動で作成してくれるのは「確定申告書(決算書)」だけ。

医療費控除を受けたい場合は、領収証を提出しなければならないし、e-Taxを活用して領収証の提出を省略したい場合は、e-Tax所定の様式に入力する必要がある。

私は当初「確定申告書作成コーナー」からダウンロードした「医療費控除のExcel」を単純に送信すれば良いと考えていたのだが、実はそうではなかった。

調べてみると、WordやExcelなどで作成した明細書、PDFなどのイメージデータ等の添付書類を電子データで送信することはできないということがわかった。

逆に「確定申告書作成コーナー」でダウンロードした「医療費控除のExcel」に入力した内容を簡単にアップロードできるのは、「確定申告書作成コーナー」を利用した場合に限られるようだ。

会計ソフトfreeeで自動生成された「e-Taxソフト用データ」を使って申告する場合は、「医療費の明細書」に転記し直し「e-Taxソフト」で電子申告しなければならない。

詳しくはe-Taxホームページの「添付書類も電子的に提出できますか。」参照。

「医療費の明細書」作成手順

  1. 会計ソフトfreeeで「決算」→「確定申告書類の作成」→「e-Taxで申告」→「確定申告書Bのe-Tax用ファイルをダウンロード」。
  2. e-Taxソフトを起動し、メニューボタン「作成(C)」→「申告・申請等(S)」→「組み込み(I)」→「参照(W)」から「kakutei_b_20141231.xtx」のファイルを開く。申告・申請等名は「26_申告書」。
  3. 一覧に表示された「26_申告書」をダブルクリック。次画面の「基本情報変更(B)」から基本情報を補正。
  4. 帳票一覧の下にある「帳票追加(A)」をクリック。
  5. 「追加可能帳票一覧(L)」にある「所得税申告」の先頭にある「+」をクリック。
  6. 「平成 年分医療費の明細書」にチェックを入れ「追加(A)」
  7. 「Excelの医療費フォーム」と違い日付は入力不要なので、領収証の並べ替えは、「病院・薬局」>「治療内容」で並べ替えると効率が良い。
  8. 医療費入力欄の下にある控除額の計算を仕上げて「作成完了」
  9. 「平成 年分の申告書等送信票(兼送付書)」をダブルクリック。
  10. チェック項目を以下の通りにして「作成完了」
送信(送付)書類名 提出区分
申告書(所得税及び復興特別所得税」) 第一表・第二表 電子  
決算書・収支内訳書 一般用 電子  
医療費控除関係書類 医療費の領収証   省略
医療費の明細書   電子  

(20150211)

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